お茶についてあれこれと

「お茶」についての情報コーナーです。豆知識・飲み方・お茶と健康についてな ど。

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1.お茶の種類と 特徴
2.煎茶の製造工 程
3.お茶 のおいしい飲み方

お 茶の種類と特徴
お茶にはいろいろな種類があります。大きく分けると、煎茶、玉露、抹茶などの日本茶、烏龍茶、ジャスミン茶などの中国茶、紅茶などです。原料となるの は同じ茶の木の葉です(品種は違いますが)。茶はツバキ科の常緑樹であり、永年作物で、100年以上たった株もあります。違うのは製法で、緑茶以外の お茶は程度の差はあれ、発酵(酸化)させて作ります。それに対し緑茶は、摘んだ茶葉を酸化が進まないように蒸すか、あるいは釜で炒り、酸化酵素を不活 性化させます。そのため、茶の緑色がそのまま残り、茶に含まれるビタミンCなどの成分も失われないのが特徴です。日本茶の主な種類としては、玉露、煎 茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶、抹茶などがあります。またそれぞれ商品としての特徴ごとに種類があります。

煎茶 せんちゃ
生産量が最も多く、ポピュラーな緑茶です。生葉を蒸す、揉む、乾燥させるという方法で作られます。1番茶(煎茶の製造工程参照)で作るものが一番上質 です。鮮やかな緑色で、針のように細いものがよい煎茶です。清々しい香りに富み、甘みと渋みの調和がとれているのが特徴です。

玉露 ぎょくろ
製法は煎茶と変わりませんが、茶木の栽培方法が違います。玉露は直射日光を遮った覆下栽培という方法で栽培された茶葉を使います。こうすることでうま み成分が増え、まったりとした味わいのお茶になります。低温のお湯でじっくり抽出していただきます。

茎茶 くきちゃ
煎茶や玉露を作る過程ででる茎や軸の部分を集めたものです。茎や軸とはいえ、元が良質な茶であれば品質も良いです。葉茶に比べると若々しく、独特の澄 んだ香りと渋みの少ない味が特徴です。いわゆる「雁が音」(かりがね)と呼ぶこともあります。

抹茶 まっちゃ
玉露と同様、覆下栽培の茶葉を使って作られます。茶葉を蒸したあと、揉まずに乾燥させ、葉脈や茎を取り除き、葉肉だけにします。この状態のものを「碾 茶」(てんちゃ)といいます。この碾茶を石臼でひいて粉末にしたものを「抹茶」といいます。抹茶は、抹茶そのものに直接お湯を注ぎ、茶筅で泡立てたも のをそのままいただきます。つまり茶葉そのものを一緒に飲むわけで、その点が他のお茶とは大きく違います。いわゆる「茶道」で飲むお茶です。

番茶 ばんちゃ
煎茶を適採したあとの固い葉や、煎茶の製造過程で除かれた葉や茎などで作られるお茶です。煎茶に比べてグレードは下がり、価格も安くなります。甘みは 少ないですが、軽くさっぱりとした味わいで、たっぷりと飲むことができますので、普段使いのお茶として最適です。地方によっては焙じ茶を番茶と呼ぶこ ともあります。

玄米茶 げんまいちゃ
玄米を炒ったものを番茶や煎茶に加えたものです。さっぱりとした味わいと、玄米の香ばしい香りが特徴です。玄米の量や質でお茶の味わいが変わってきま す。熱湯で一気に入れて、香ばしい香りを引き出すのがおいしい入れ方です。

焙じ茶 ほうじちゃ
番茶や煎茶を高温で炒って香りを出したお茶です。カフェインやタンニンなどが少なく、さっぱりと口当たりがよいのが特徴です。焙じ茶も香りを引き出す ために熱湯で一気に入れます。

 

煎 茶の製造工程
煎茶は一般的に以下の行程を経て製造されます。
1.適採  
お茶の新芽を摘み(刈り取り)ます。4月下旬から5月の新芽を使うのを一番茶といいます。その次の5月から6月頃の新芽を使うのが二番茶、三番茶はそ の次で7月下旬頃になります。秋・冬番といって秋に適採するものもあります。
2.蒸熱
生葉に蒸気を当て、酸化酵素を不活性化させます。その他に、生葉特有の青臭を除き、緑茶固有の香味を発生させる、茶葉の柔軟性を増すことなども目的と しています。低圧で豊富な飽和蒸気を使用し、茶葉とよく接触させ、むらなく蒸熱してから速やかに冷却します。
3.揉む
粗揉(そじゅう)  揉みながら乾燥させます。茶葉の温度を一定に保ちながら揉圧します。
揉捻(じゅうねん)  粗揉機から出した茶葉の揉み不足を補い、茶葉各部分の水分を均一にするために、加圧しながら揉む工程です。
中揉(ちゅうじゅう)  茶葉に熱風を当てて乾燥させながら、攪拌、揉圧する工程で、茶葉は次第によれて細長くなります。
精揉(せいじゅう)  茶葉の内部水分を揉乾し、緑茶特有の針状の細長い形状にするために行います。乾燥させながら、茶葉を上から重り を加えてよりこみます。加重の仕方は茶の形状や色、香気、滋味にも影響するため重要な操作となります。最も熟練技術を要する工程です。
4.乾燥
精揉機から取り出した茶はまだ水分を含んでいるため、長期間の保存に適しません。そのため、約80度の熱風で含水率が5〜8%程度になるまで乾燥させ ます。

ここまでの行程を経たものを荒茶(あらちゃ)といいます。荒茶は一般にはあまり流通しません。茶問屋に送られ、製品としての仕上げ加工として、整 形、火入れ、選別、合組(ブレンド)などの処理を施されたのち商品となります。

お茶のおいしい飲み方
代表的な日本茶について、おいしい飲み方をご紹介します。

以下に、基本的(といわれている)なことを載せておき ます。正解も間違いもありません。自分のおいしいと感じる感覚を探してみてください。

お湯の温度  高いと濃い味・香気になります
お湯の量   多いと薄くなります
お茶の量   多いと濃くなります
時間      長いと濃くなります

それぞれを調節します。

煎茶
高めの温度のお湯で甘みと渋みをバランスよく引き出します。お湯の温度は70〜60度前後、抽出時間は1分前後が目安です。
高級品 は少し低めの温度で少量ずつ濃い目に入れると甘みが出ておいしいです。
1.急須と茶碗にお湯を入れて温めておく。
2.急須のお湯を捨て、人数分の茶葉を入れる。1人あたり2〜3g程度。
3.沸騰したお湯を少しおくか、湯冷ましにいったん移してから急須に注ぎ、1分ほどおく。
4.茶碗のお湯を捨て、少しずつ、味が均等になるように注ぐ。最後の1滴まで注ぎきる。
  2煎目以降はお湯の温度を少し高めに、時間も短くします。

玉露
低温のお湯でじっくりと甘みを引き出します。温度が高いと苦みが出てしまいます。50度前後のお湯で2分ほどかけて抽出します。味が濃厚ですので、少 量を少しずついただきます。小振りの急須と茶碗がよいと思います。
1.急須と茶碗にお湯を入れて温めておく。
2.沸騰したお湯を湯冷ましに注ぎ、適温までさます。
3.急須のお湯を捨て、人数分の茶葉(1人あたり4g程度)を入れる。
4.適温になったお湯を急須に注ぎ、2分ほど蒸らす。その間に2煎目のお湯を準備しておくと良い。
5.茶碗のお湯を捨て、少しずつ、味が均等になるように注ぐ。最後の1滴まで注ぎきる。
  2煎目以降はお湯の温度を少し高めに、時間も短くします。

焙じ茶・玄米茶・番茶
香ばしい香りが引き立つように、高温のお湯で一気に入れます。お湯の量はたっぷりと、抽出時間は1分前後が目安です。
1.急須と茶碗にお湯を入れて温めておく。
2.急須のお湯を捨て、人数分の茶葉を入れる。1人あたり3g程度。
3.急須に沸騰したお湯を入れる。ポットから直接入れてもかまいません。たっぷりと注ぎます。
4.1分ほど待って、茶碗のお湯を捨て、注ぎきる。
  2煎目以降は抽出時間を少し短くします。

冷煎茶
煎茶は水でも入れることができます。暑いときなどとてもさっぱりとしておいしいです。お湯で入れるのに比べて渋みや苦みが抑えられ、とろっと した甘みが出るように思います。多めに作って冷蔵庫で冷やしておくと非常に便利です。お湯に比べて抽出時間は長くかかります。
1.人数分の茶葉を入れる。お湯で入れるときより多めにします。
2.置き水かミネラルウォーターを注ぎます。
3.数分から数十分、水量と茶の種類によって違いますので、適当な抽出時間を見計らってください。
  出にくいようなら、麦茶のようにティーパックにいれてボトル容器に入れ、一晩置いておくのもよいでしょう。

産地や種類、時期、グレードなどによっていろいろと変えてみてください。

「お茶は煎れ方が難しいので・・」とおっしゃる方も多いのですが、「これがただひとつの正解」というものはなく、「お茶を自分でコントロール することができる」というのが面白いところです。
基本的には、「お茶多め、お湯ぬるめの少なめ」で何度も飲む、というのをベースとして、試してみてください。

 

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