最近の作業日記とか・・・

Vol.5 2005年1月〜2005年12月  さあ今年もがんばるぞの巻

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2005/12/16(晴れ)
・改植
この間から、家の前の畑を改植しようと、茶園を切って燃やしていました。ちょっと茶園が古くなり、また畑の水はけも余り良くなかったので、茶園の元気がなく、収量も落ちてきていました。根本的に畑からやり直そうということで改植となりました。茶園を切っていくのも思ったより時間がかかりましたが、なんとか終了、あと水回りの整備をしています。溝にU字溝をいれてきちんと水路を造ります。と思っていたら雪が降って真っ白に(笑)。

 
茶園を切っています 切り終わり 燃やしています ここにU字溝を入れます 雪が積もりました


2005/12/06(雪)
・初雪
寒くなってきました。今日はこの辺では初雪です。途中から雨に変わりましたが、寒い一日でした。さて、この間の雨の日ですが、友人達と、「和束の茶だけで茶香服大会」をしました。かぶせ三点と煎茶二点、それぞれに特徴のある茶を選んでの五種五煎でしたが、これが結構むずかしい。最初「余裕やな〜」とふんぞり返っていたのですが、途中ちょっと迷いだしてから立ち直れずでした(笑)。僕より若い人間ばかりでしたが、いや〜みんな朝早くから熱心ですね。熱いです。
・庭木の剪定
仕事の合間に、庭木をちょっと触ったのですが、なんか途中で終われず、結局二日ほどかかりきりになってしまいました(笑)。いや〜見よう見まねでやってみたのですが難しいものですね。特に松は難しいです。思うようになりません。急によその家の松を見に行ったりして「なんか違う・・・」と唸ることしきり。ま、なんとかこのぐらいで勘弁してやりました(笑)。

松 剪定前 松 剪定後 槇 剪定前 槇 剪定後


2005/11/29(晴れ)
・木を切ってます
畑の周りの雑木や草を刈っています。去年も刈ったのですが、春から夏にかけて大きくなっています。今のうちに刈っておかないと大きな木になってしまいますので。紅葉してきれいです(笑)。
・田
久しぶりに田へでて、トラクターで鋤きました。稲藁を鋤き込んでおきます。これから寒くなるという話なので、暖かいうちにとおもい、トラクターにのっていました。去年は寒くて風邪をひいたような・・・。

木を切った後 紅葉しています

 

2005/11/23(晴れ)
・祭り
ここ和束町では、この間、「グリーンフェスティバルin和束」が開催されました。茶のPRで、抹茶きなこ餅をつくったり、茶香服をしたりしていました。もう少し町外からのお客さんが来てくれれば良いですね。
また、本日は鷲峯山金胎時にてお茶供養祭りがありました。これは、和束の特産であるお茶の木に感謝をして、茶の木を護摩木として炊いて供養するというものです。鷲峯山は古くから修験道の行場として有名で、まあものすごいところにあります(笑)。里から寺まで歩くウォークラリーや茶席などもあります。

2005/11/08(晴れ)
・施肥
ならしも一段落しましたので、肥料をやっています。自分で配合しながらですので時間がかかります。有機質主体で、いろんな種類の肥料を工夫しながら配合するのですが、肥料の効き具合というのはすぐにはわからないのです。実験区を数カ所作ってますが、肥料の差だけで他と比較するのも難しいです。それを何年か続けてみないと何ともいえません。奥が深いですね。
・千差万別
和束の生産者の茶をいろいろと見る機会がありました。和束産という大きなくくりのなかでも、本当にいろいろな茶があり、千差万別です。栽培方法でも、有機栽培、慣行栽培、露地、かぶせ、そのかぶせの日数の違い、摘採時期など、製造の違いも蒸し加減ひとつでも人それぞれですし、品種もたくさんあります。それぞれに特徴があり、見て、触って、飲んで、意見交換などしてかなり面白かったです。

2005/11/02(晴れ)
・全国茶生産青年団審査技術大会
27日に、福岡で行われた大会に参加してきました。全国の生産地の煎茶10種と品種別5種の判別審査です。40点満点中27点でした。初段獲得と言うことで良しとしましょう。京都からはベスト10に3人、団体では4,5位という結果でした。
・ならし
秋番後、来年の1番の土台となる摘採面をきれいに平面をだして刈りならしています。これがきつい・・。同じ姿勢で一日中茶園をにらみながら作業していると、肩やら首やら背中の筋肉ががちがちになります(笑)。でもこうしてきれいにしておくことで、一番茶の品質が向上しますので大切な作業なのです。

2005/10/25(晴れ)
・秋番茶終了
20日に秋番茶を終了しました。今年は日焼けのせいか、昨年より少し収量減でしたが、ほぼ予定通り終了しました。その後、すそ芽を取ってならしをかけています。めっきり気温が下がってきて朝晩は涼しいと言うより寒いぐらいです。茶の芽の成長もようやく止まったようですので、これから来年の準備となります。

秋番摘採中


・全国茶生産青年団審査技術競技大会
茶の生産青年団の全国大会がこの27日、福岡県で開催されます。そこに京都府生産青年団の代表の一員として参加することになりました。何回か練習していますが、難しいです。全国の茶産地の茶を判別するのですが、たくさんあって非常にわかりにくいです。

2005/10/05(雨)
・雨です
昨日から雨がふってます。骨休めにちょうど良いです(笑)。9月の末から秋番茶の収穫をしています。二番茶の後、のばしておいた秋芽を刈っています。一年のなかで、この秋芽に、カテキン含有量が一番多いそうです。日光にあたってる時間が一番長いからでしょうね。これからしばらく秋の長雨のようなので、その合間を縫って刈っていかなければ。それが終わったらまた施肥、ならしをして改植の準備もしなければ・・。

2005/09/20(晴れ)
・秋めいてきました
昼間はまだまだ暑いですが、朝夕は涼しくなってきました。稲刈りももち米を残して終わり、秋の施肥も何とか終わりました。あとは秋番茶の収穫を残すのみですが、今年は夏の日焼けで秋芽の生育が遅い畑が多いですので、10月頃から秋番茶摘採の予定です。
・和束町茶品評会
先日、和束町の茶品評会が行われました。僕の出品した茶は94点中10位でした。形状、水色は良かったのですが、香気、滋味で減点がありました。残念。また来年がんばりましょう。

2005/08/28(晴れ)
・稲刈り
やっと晴れてきて田に入れるようになりましたので、昨日から稲刈りをしています。今年は昨年より少し多い収穫量となりました。脱穀して乾燥機に入れました。一年分ぐらいあるでしょうか。

色づきました 稲刈り娘 稲刈り中 刈れました

 

2005/08/21(晴れのち雨)
・雨がよくふります
日照りが続いていて、雨を待っている日々が続いたのですが、ここのところ毎日雨がふってます。もうイイです(笑)。一日中露が付いている状態で、病気が心配になってきました。田も色づいてきてぼちぼち稲刈りかなあと思っているのですが、毎日の雨風で倒れたところも・・。水も抜けないので困ります。
・抑制整枝
二番茶後に出てきた新芽がかなり伸びてきたのですが、はやく出芽したものが徒長してまだらになってきましたので、抑制のために整枝をしています。芽の成長を均一にして、今度の一番芽の土台を良いものにしようというねらいです。

そろそろ刈れそうな感じ 抑制整枝前 整枝後(ちょっとわかりづらいですね)

 

2005/08/07(晴れ)
・暑いです
暑い日が続いています。日中は35度を軽く超える暑さです。夕立が少なくて畑の水分も足りなくなってきました。そろそろ水やりでもしないといけなくなってきました。お茶もですが、人間も参ってしまうので日中はできるだけ無理をしないようにしてます。熱中症とか結構怖いですからね〜。日陰のない畑でずっと仕事をしていると、ボーッとしてくることがあります。危ない危ない。

2005/07/29(晴れ)
・稲穂が出てきました
田んぼも穂が出て、うっすらと色づいてきました。スズメが大量にやってきてますので、網を張りました。スズメにはかわいそうかもしれませんが、ちょっと笑えないぐらい食べられてしまいますので・・・。
・施肥設計
この秋から来年にかけての施肥設計をしています。いろいろと考えだすときりがないですね。基本的には「いかに効かせるか」がテーマです。どかどかとただ撒いてるだけではなくて、茶樹の生理にあわせて過不足なくやれればいいのですが。土壌特性の改良も考えないとね〜。と結構楽しかったりします。支払いがなければもっと楽しいのですが(笑)。

2005/07/23(晴れ)
・中刈り後
5月9日の日記に載ってますが、一番茶後に中刈りをした茶園を刈りました。低く落とした茶園から、新しい芽が出て30〜50pほど伸びていたのですが、それを茶園の形になるように刈り込みました。更新してからだいたい65日から75日たつと、新しく伸びた軸や葉が硬化し、一人前となってきます。そこで刈り込んで今度の芽の台にするのですが、この日数や硬化の具合、次の芽の生育期間も考えないといけないし、あと刈り込む深さによって芽数や茶園の高さも違ってくるし、ひいては来年の収量にも関わってくるし・・・というように非常にデリケートな(笑)作業なわけです。まあなんとか園の形になりました。こうして更新していくことで、元気な葉がでて、養分をたくさんためて、良い芽を来年出してくれることでしょう。

中刈りしたところ 葉が茂ってきます 整枝してやります


・改良剤

土壌改良剤をやっています。酸性に傾きすぎている茶園の土壌のPHを緩和してやります。茶樹は酸性の土壌を好みますが、行き過ぎる場合は少し補正してやります。あと、カルシウム、マグネシウムや微量要素の補充をします。

2005/07/18(晴れ)
・二番茶終わりました(笑)。
始まったかと思うと終わってしまいましたね(笑)。小雨のため思ったように芽が伸びず、長くかかった今年の二番茶ですが、何とか終わりました。昨年のような異常な価格の高騰もなく、ほぼ品物どおりの相場だったのではないでしょうか。碾茶が非常に良いようですが、猛暑の予想で加工用抹茶の需要が伸びるという理由からでしょうか。さて。まあ何はともあれ無事に終わって一安心です。茶刈ハサミを洗って油をしてなおしました。また暑い中いろいろと来年に向けての準備が始まりますね〜。
・田もそろそろ
稲穂がそろそろ出てきそうです。昨年よりすこし遅れ気味です。スズメが大群で押し寄せてきますので、ネットを張ります。とその前に畦草を刈っておかないと。田の枚数が多く、畦もながいので大変です。それに田は暑いです。かなり。

茶刈バサミ達。あと数台あります 畦草刈り前 刈り後

 

2005/6/20(晴れ)
・二番茶始まりました
雨が少なく、新芽の伸びが悪いようで、二番茶もぼちぼちと始めたものの、畑を一枚刈っては終わり、一枚刈っては他の仕事をしてと、のんびりしたスタートとなりました。思ったよりも水分が少ないので、製造もちょっと難しいような気がします。雨の予報を期待して待っていたら一日ずつずれていくので困ってます。

2005/06/09(晴れ
・二番茶準備
すそ芽を刈ったりならしをしたり、病害虫の防除をしたりといろいろな仕事があってちょっと忙しかったのですが、そろそろ(やっと)二番茶の新芽が出てきましたので、早い畑にネットをかけ始めました。通年ですと、一番茶の摘採日から約45日で二番茶の摘採というのが一応の目安になるんですが、今年は少し遅れています。やはり雨が少ないことが影響しているのでしょう。畑も水気がなく乾いています。台風がきているそうなのですがこんなに台風を待ちこがれるのも珍しいです(笑)。
というわけで、雨を待ちながら、畑廻りの草を刈ったり田の畦草を刈ったりしています。

草刈り前 草刈り後

 

2005/05/31(晴れ)
・番茶終了
今日で番茶刈りを終えました。これから二番茶の準備です。すそ芽を刈り、ならして肥料をやります。早い畑では、少し新芽が出てきました。また忙しくなりそうです。
・お客さん
お昼に同級生がわざわざやってきてくれました。奈良の有名なお餅やさんの奥さんですが、高校の同級生で、久しぶりにあいました。お茶の話をいろいろとしました。お茶の製造過程や品種、煎れ方など説明したのですが、よろこんでもらえたようで良かったです。家でもよくお茶を飲むそうなので、ぜひいろんなお茶を、いろんな煎れ方でのんでみて好みにあったお茶を楽しんでもらえたらと思います。

2005/05/30(晴れ)
・番茶刈り
一番茶の後の残り芽や遅れ芽を刈って番茶(青柳・焙じ茶や玄米茶にも使います)をつくっています。今年は雨が少なく、番茶も少ないです。一番茶の終盤からほとんど雨がふっていません。二番茶の萌芽も遅れているような感じです。これから水分がないと肥料ののりも悪くなってくるので心配です。田も水が少ないとダメなので一雨欲しいところです。

2005/05/19(晴れ)
・終わりました。
本日ついに今年の一番茶が刈り終わりました。短いような長いような・・・。ほっとするのもつかの間、工場もまだまだ動きますし、刈直、中刈り。施肥、二番茶の準備などこれからまた仕事がたくさんあります。なかなかのんびりというわけにはいきませんが、でもまあ怪我もなく無事終わって一安心です。

2005/05/16(晴れ)
・いよいよ終盤
さて、今年の1番茶もそろそろ終盤にさしかかってきました。あと遅場所のおくみどりを残すのみとなりました。朝晩の冷え込みが例年より強いのか、思ったより芽の成長が遅いようです。今日も思案のすえ刈らずにもう2日ほど待つことにしました。その間、中刈りをしたり番茶を刈ったりと、他の仕事をしています。睡眠時間が少なくて体が重いですがあと一踏ん張り。

2005/05/09(晴れ)
・24時間勤務
うちは共同工場なので、工場の製茶作業は組合員のシフト制になっています。二人一組で夜の12時から夜の12時まで24時間勤務です。もちろん早く終わればそれまでなのですが、ピーク時には完全に24時間稼働になります。けっこうつらい・・・。今日も24時間ほぼ立ちっぱなしの走りまわりでした。
・中刈り
茶刈の合間を縫って、中刈りをしました。茶園が古く、樹勢が悪くなってきたり、茶園が高くなって作業性が悪くなったりしていたので、思い切ってばりばりと刈ってしまいした。こうして更新してやると、茶園が元気を取り戻します。収量は落ちますが。何年かおきに更新してやると良いのですが、いろいろと都合があってなかなか出来ません。思い切りが必要です。

中刈り途中。結構しんどいです。

 

2005/05/06(雨)
・いよいよ本格的に
さて、今日は朝から雨で、中休みです。だいたい早場所の畑が終わってきて、これから本格的にピークを迎えます。今年は新芽が大きくなるのが早いようです。とくにここ数日であっという間に大きくなってきました。こういう時の芽を製茶するのはなかなかに難しいです。茶の水分と繊維質とのバランスが日々変わるので大変です。みんな苦労しているようです。雨ともなると、みんなで「どんな茶できた?」「どれぐらい蒸してる?」などど情報交換しています。良い茶が出来ると「ちょっと見てくれ〜」とみんなで批評、勉強会です。こうしてお互い切磋琢磨しています。

2005/04/29(晴れ)
・茶刈り
暑いぐらいの日が続いています。朝からネットをめくって茶刈をしました。今年は茶園の芽の芽数が荒く、思ったより少ないです。その分、芽自体は良い芽です。年によって、また芽によって工場の機械の設定を変えながら、最適のところを探しながら製造しています。しんどいですが、一番面白いところでもあります。良い茶が出来てきてなんとか一安心。

ネットをめくっています 茶刈り機 残り芽を摘む娘さん

 

2005/04/27(晴れ)
・新茶スタート!
快晴の本日、いよいよ今年の新茶がスタートしました。今日は畑を2枚刈りました。まだ芽が若く小さいので、思ったほど収量がありませんでしたが、明日の京都の初市に出すためにちょっと無理して刈りました。初市は今回が初めてです。どうなるのか楽しみですね。工場で今年最初の芽を揉んでいると、いろいろと戸惑うことが多いです(一年ぶりで忘れ気味?)が、やっぱり新茶の香りといい、この気持ちの高揚感というか、いいもんです。さあ今年もがんばるぞ。ってな感じで。

2005/04/25(晴れ)
・ネットかけ
昨日ぐらいから、茶園へのネットかけ(覆い)が本格化してきました。今年は新芽の萌芽が遅く、また成長もゆっくりであったように感じましたが、そろそろネットをかけられるぐらいになってきました。あちこちの茶園が急に黒くなっていきます(笑)。暖かく、また今夜半からの雨で、また大きくなることでしょう。適期が集中するような感じです。先を見越して動いていかないといけませんね。
・田植え
今日で田植えが終わりました。例年通りコシヒカリです。昨日から田の水を少し落として、田植えしやすい状態にしておきました。が、なかなか思うようになってくれませんので、あたふたとしてました。棚田ですので、途中の田だけ水を入れたり出したりはなかなかできないのです。ま、ようやく無事終わって一段落、あとは茶です。

田植え中

 

2005/04/21(晴れ)
・鹿児島研修
18,19日と、鹿児島県の茶産地へ研修というか視察に行ってきました。日本で一番はやく新茶が始まる産地です。大根占(おおねじめ)、知覧(ちらん)、頴娃(えい)などの製茶工場や圃場、また鹿児島県茶市場などを見てきました。やはり先進的な取り組みやシステム運用など、農業経営的なことろで参考になる事が多くありました。圃場ではもうあまりの広さと平坦さに呆然としてきました。生産者の方もおっしゃってましたが、産地それぞれに特色があって、その傾向は違うけれど、お互いに自分の納得のいくものをつくっていけばよい、そのために努力する、その点はどこの産地でも変わりないと思いました。
・茶園がほんのり色づいてきました
このところの気温と、昨日の雨で、一日一日と新芽が大きくなってきたように思います。今日は最初に摘採する予定の畑にネットをかけました。こうなってくると、なんだかいよいよという気がしてきて忙しいような待ち遠しいような感じです(笑)。明日は工場の掃除です。

知覧にて。向こうが見えません・・・ 乗用摘採機。バリアントですね

 

2005/04/15(晴れ)
・暖かくなってきました
ここ数日20度を超える気温が続いています。こうなってくると新芽が日々大きくなっていきます。あちこちの畑をうろうろとまわっていると、ほんのりと畑が緑鮮やかになってきました。
先日12日に鹿児島で本年度の初市があったようです。向こうも昨年より数日遅れていたそうですが、品質が良く、落札値の平均も良かったようです。他産地で茶が始まってくると気になりますね。

すくすくと

・産地表示問題再び
昨年も問題になりました、「宇治茶」の産地表示問題ですが、昨日の京都新聞にこんな記事が。引用します。

宇治茶 定義見直し要求
全国組織が府茶業会議所に


 日本を代表する緑茶ブランド「宇治茶」の銘柄表示をめぐり、京都府茶業会議所(宇治市)と日本茶業中央会(東京都)が対立していることが13日、明らかになった。中央会は「全国ルール通りに原産地だけで定義すべき」と見直しを求めるが、京都は「京都府で仕上げ加工したもの」とする独自定義をあらためて明文化して反発。新茶シーズンを目前に、両者の主張は平行線のままだ。

 牛肉偽装事件など食品表示問題を受けて、中央会は昨春から銘柄の表示基準として「原料となる茶葉の生産地」と規定し、1年間を移行期間とした。

 一方、京都府の生産者と茶問屋でつくる府茶業会議所は「宇治茶」表示について、京都府と近隣三県産の茶葉を用いて「府内業者が府内で仕上げ加工したもの」とする独自基準を定めている。

 加工地を定義に加えているのは、全国でも府茶業会議所だけで、他産地から「京都だけ加工地として例外を認めるのはおかしい」と反発の声があがった。中央会は移行期間が終わる直前の今年3月、府茶業会議所に対して「仕上げ加工地の限定をしないこと」など定義見直しを求めた。

 中央会の柳澤興一郎専務理事は「宇治茶は日本で重要な茶だからこそ、『原料原産地主義』との基準に沿ってほしい。新茶のシーズンまでに見直しをお願いしている」と話す。全国一の荒茶生産量を誇る静岡県茶業会議所も「京都だけ例外を認めると、原産地をルール化した産地表示について業界全体の信頼が揺らぎかねない。仕上げ加工の定義を撤回すべきだ」(青野ダイチ専務理事)と批判する。

 一方、宇治市内の老舗茶問屋からは「加工の定義を外したら他県の業者も野放しに『宇治茶』を名乗り、レベルが維持できない。譲れない一線だ」との反発や、「明治以降に発展した他産地と事情が異なる。無理な画一化は産地ごとの特性を失いかねない」との意見が上がっている。

 府茶業会議所の松本知毅事務局長は「宇治茶は原料原産地主義にはなじまない。伝統と歴史のある京都の技術で仕上げてこそ宇治茶、という考えに変わりはない」と話している。

どうでしょうか。僕の意見は昨年と変わらずです。2004/03/26の日記にも書きましたが、業界内での自主基準とか、伝統や歴史とかいうことも重要でしょうが、いま問題となっているのは、消費者に対しての説明責任です。消費者が「宇治茶」という名前から想像するイメージと、実際の内容がずれてしまうことが、消費者からみれば「ごまかし」「虚偽表示」にみえるのではと危惧しているのです。「宇治茶」の名前を信用して買ったのに、その商品には「宇治はおろか京都府産の茶もほとんど入ってない」ことがあり得るのです。ただ京都の業者が加工したということで「宇治茶」となってしまう、そして、不思議なことに「それでもいい」ことになるのです。これで「宇治茶ブランド」の価値が守れるのでしょうか?疑問ですね。

 

2005/04/11(曇り)
・復活
この間まで季節はずれのインフルエンザで寝込んでました。いや〜まいりました。寝ているあいだに気温が高い日が続き、新芽も大きくなっていてびっくりしました(笑)。昨日ぐらいから復活、ぼちぼち仕事をしています。田の畦塗りも終了しました。
芽が大きくなってくるとそわそわとしてきます。また寒い日が来るそうなので霜が心配ですが、こればかりは祈るしかありません。
・急須で
先日、友人のところへおじゃましたとき、うちのお茶をもっていって飲んだのですが、そのときにいろいろ話をしました。急須で湯を冷まして入れたのですが、そのとき急須のフタをあけたままお茶の葉が開いていく様子をみていました。お茶が湯で開いて、刈り取ったときの鮮やかな緑の葉にもどっていくことが友人には新鮮な驚きだったようです。ふだん飲んでいる煎茶はこんな葉にならないし色もこんな色ではない、それで普通だと思ってたそうですが、これは色鮮やかでみずみずしいと、とても喜んでくれました。低温でのまったりといれたり、熱いめの湯ですこし渋みをきかせていれてみたりといろいろと試しました。熱心に聞いてくれたので思わず熱く語ってしましました(笑)。楽しいひとときでした。お茶を楽しんでもらってこちらもうれしかったです。こういうのはいいもんですね。

畦をぬりました 新芽が大きくなってきました

 

2005/04/03(曇り)
・手揉み
昨日、茶業青年団の行事で手揉み研修に行ってきました。京田辺の山下さんという手揉みの第一人者の人がいるのですが、その人の指導のもと研修工場で手揉みをしてきました。去年の茶を冷凍保存しておいたものを使います。製茶の基本の勉強になります。茶を揉み込みながら、アクを出しながら乾燥させていく工程を手の感触で確かめながら揉んでいきます。なかなかそんなにうまくできないのですが。やっぱり茶にふれるっていうのはいいですね〜。

横まくり:力を入れて茶を転がします 玉とき:横まくりでできた塊をほぐす 揉みきり:茶をほぐして揃える でんぐり:茶をのばし形を整える
板ずり:仕上げ。形状を整えツヤをだす 乾燥 できあがり 品評会も

 

2005/03/31(晴れ)
・田の準備
ここのところ暖かい日が続いています。夜は寒いですが。2,3日かかるだろうとの予想で昨日から田に水を入れはじめたところ、雨が多かったせいもあり谷の水が豊富で、もう水が入りました。こねないと水が漏れるので、急遽トラクターでこねました。明日に畦を塗る予定。ちょっと去年より早いですが水のあるうちにしておきます。

2005/03/24(晴れのち雨)
・新型改良剤
ここのところちまたでウワサ?の土壌改良材のモニターをさせてもらえることになりましたので、今日さっそく畑へ施用してきました。これは、空気中の窒素を土中に固定し、また、土壌中にある不可給態のリン、カリなどを可給態に変換するというものです。簡単に言うと、肥料をやっても、植物が吸収できない分というのがかなりあったのですが、その割合をへらし、吸収効率を上げる手助けをしてくれるというものです。原料は天然物のみで、諸外国では有機認証も受けているというすぐれもの。国内でも、水稲では効果が上がっているとのことで、茶についてはこれから実証段階というところでしょうか。うまくいけば、施肥の効率を上げ、品質や収量を向上させられるのではと期待してます。茶は結果が出るのに1年以上かかりますからね。来年の発売予定だそうです。
あちこちと畑を見回ってます。梅も咲きはじめ、早いところでは新芽がふくらんできました。このあいだ付けた道も改良剤のおかげでしっかりしまってきました。

新芽がふくらんできました この前付けた道

 

2005/03/21(晴れ)
・鉢植えにしてみました
3年程まえに挿しておいた苗木が余ってきました。このまえ、有機茶研で週末ワークキャンプの受け入れをしたとき、苗木の鉢植えの話が出てましたので、ちょっとやってみようと思い、5本ほど持ってかえって鉢植えにしてみました。お茶の木の鉢植えはなかなか難しいそうなのですが、欲しい人もいるようなので、うまくいけば面白いかなと思います。活着の良い品種「めいりょく」を植えてみました。
・防霜ファン スイッチオン
防霜は「ぼうそう」と読みます。暴走ファンではありません(笑)。かならず誤変換しますね。字のとおり霜害を防ぐためのものです。そろそろ新芽がふくらんできたので、防霜ファンのスイッチをいれます。気温センサが付いていて、設定気温以下になるとファンが回り、茶園上空の暖かい空気を茶園面に吹き下ろすことで新芽への霜を防ぐというものです。霜がおりると新芽が凍傷のように焦げたり、生育が止まったりと被害が大きいのです。またおちおち眠れない日がきますね〜。

鉢植えにしてみました 防霜ファン 防霜ファンの制御板です

 

2005/03/18(曇り時々雨)
・苗木植え
ここのところ雨がふって気温の上がらない日が続いています。昨年の日記を見てると、いまごろ20度近くある暑い日があったりしていてえらい違いやんかと思います。今年は茶が少し遅れるかもしれません。
さて、本日は雨の合間をぬって苗木植をしました。この間まで野菜を作っていた畑なのですが、猿の被害にたまりかねていっそ茶園にしてしまおうと、三筋ほどの小さい畑ですが。品種はごこうです。3時間程で完了。ワラをひいておきました。

3〜4年後には立派な茶園になるでしょう

2005/03/14(くもり時々雪)
・茶審査技術競技会
昨日は大雪の中、宇治茶業センターにて京都府茶業連合青年団主催の茶審査技術競技会が行われました。この大会のためにいままで練習してきたのです。今回の審査茶は、自分にとってはわかりやすい方だと思ったのですが、やはりそこは大会ならではの雰囲気とか緊張感とかがあるのでしょうか、考えすぎてあとから書き直して間違ったところがあったりして・・・。ぬぬぬ・・。というわけで結果は40点満点中29点で1級位獲得となりました。あと1点で初段というところでしたが、その1点がなかなか取れないのですね〜・・・。まあしかし、今年は何回も練習して、いろんな茶を見て飲んで、昨年よりは自分なりに整理できてきてると思います。この悔しさをまた来年につなげたいと思います。

2005/03/09(晴れ)
・茶審査技術大会練習
京都府茶審査技術大会の練習が大詰めですが、どうも調子がいいような悪いような・・・。昨年よりはわかってきているとは思うのですが、かえって考えすぎたりしてしまうことも。とりあえず訓練あるのみです。
・改良剤
先日、畑の横につけた作業道に、改良剤を撒いて表面を硬化させます。タイヤが雨で滑るのと、道自体が雨で削れていくのを防ぎます。道に撒いて、ユンボでこちょこちょと混ぜてキャタピラで踏んで・・・と繰り返しです。

2005/03/04(曇りのち雨)
・作業道
今年2度目の施肥も終わり、先日から、畑の横に作業道をつくっています。自分の畑の横が親戚の土地なので、そこをトラックが通れる幅の道にさせてもらいました。事前に立会をしてもらい、境界に杭を打って写真を撮ってから作業に入りました。土地のことですので、たとえ親戚とはいえ慎重に。畑の途中まで車で横付けできるようになりました。これで作業が楽になると思います。

ユンボで道を付けています

・機械あれこれ
先日、施肥の際、肥料散布機が壊れました。ハンドルが折れたので溶接して直しました。そのあと散布羽根のギアが欠けてしまい、これはさすがに自分で直せず農機具屋さんに入院となりました。残りの畑は手で施肥をしましたが、機械のありがたみが身にしみました(笑)。
あと、茶園のならし機を買ったのですが、注文したもの(カタログに載っているもの)と仕様が違っていました。改良?されていたのですが、以前の方が自分には使いやすいので、そういって直せるところは直してもらうことに。メーカーがいろいろ工夫してくれるのは良いのですが、いざ使ってみると使いにくいことがあります。なんで?という変更もままあります(笑)。ユーザーとしては、精度が高く、シンプルで使いやすいもの、頑丈で壊れにくく、壊れても直しやすいものが良いですね。

2005/02/24(曇りのち雨)
・静岡研修
一昨日、昨日と静岡方面へ研修に行ってきました。静岡の中川根町で、役場の方、生産家の方にいろいろと話を聞きました。一番印象に残ったことは、茶業への行政のバックアップが非常に手厚いなということでした。役場の方は「この町は茶業の町。茶農家を支援し、茶業を発展させていくことが行政の使命であり、それが町の発展につながる」という意識をもっておられました。そして様々な方法でそれを実現されていました。生産者の方もそれに応えて良いものをつくっていこうという姿勢が伝わってきて、双方が緊密に連絡しているなという印象を受けました。見習うべき点は多いと感じた一日でした。

2005/02/18(曇りのち雨)
・茶問屋さんまわり
ここ何日か、茶問屋さんを何軒か訪問していろいろと話を聞いています。去年の茶はどうだったかとか、他産地の話、流通や在庫の話などいろいろと聞いたり、そして、どんな茶がこれから求められるのかといったことを話してきました。やはり、高級茶の需要があまり伸びてないということ、ペットボトルの生産量が爆発的に伸びて、その原料である下級茶が足りないことなど、予想はしていましたが、なかなか厳しい状況のようです。しかし、基本的に京都産の茶は例年のように売れているそうですので一安心です。ただ、まだまだ良くなってもらわないと困るし、もっとうまい茶をつくってくれと、茶問屋さんの共通した声でした。他にもいろいろと話をしましたが、やはり問屋さんということで、生産者とはまた違う面からの意見というのはとても参考になります。また今年もがんばろうと身が引き締まる思いです(笑)。
・道つくり
昨日から、畑のあいだの道をコンクリートで舗装しています。道の受益者7人での共同作業です。ユンボでならし、幕板をはってからコンクリートを流していきます。100mほどありますのでなかなか時間がかかるのですが、雨がふりそうなので大急ぎで仕事をしました。へとへとになりましたが、何とか無事終了、かなり便利になりました。10日程で完全に硬化すると思います。畑にも行きやすくなることでしょう。

2005/02/13(晴れ)
・ユンボ
このあいだから、ユンボを借りてきまして、畑の崖崩れをなおしてます。昨年の梅雨の時期に大雨で崖が崩れてしまい、土砂が畑にまで達していたのですが、手作業ではとても間に合わず、ユンボを借りてきました。ついでに道も直して、ため池に流れ込んだ土砂を取り除いてといろいろと予定してます。畑の横に作業道もつくろうと思ってます。

崖崩れ ユンボ

 

2005/02/08(雨)
・京都物産展
2月の5,6日と、東京都江東区で京都物産展があり、白栖共同製茶組合「しらす茶房」でお茶の販売に行ってきました。もう5回目ぐらいになりますが、東京・関東方面のお客さんにお茶を飲んでもらう貴重な機会ですので、宣伝もかねて毎年いっています。やはり関東方面では宇治茶よりも静岡茶がポピュラーで、「いつも静岡茶を飲んでいる」「宇治茶は贈答品で、あまり自分では飲まない」という声をよくききます。そういう人にも一度宇治茶を飲んでもらって、和束町を知ってもらうという宣伝です。「一度飲んでみたらおいしかったのでまた買いに来た」というお客さんもいたりして、そういうときはうれしくなります。
生産者としても、直接に消費者の感想を聞いたり、こちらから情報を提供したりと、有意義なことが多いです。帰ってきてからも、「東京での反応はどうだった?」と何人かの生産者に聞かれました。
お茶は嗜好品ですから、自分の好みのものが一番です。産地ごとに特色があり、価格帯もいろいろとあります。高価イコールうまいとも限りません(自分にとってという意味です)ので、いろいろ飲んでみて欲しいと思います。ただ昨今はニセモノがたまにありますのでご注意を。それで「お茶ってこんなモンか」となってしまうと悲しいですからね。
・田おこし
新車のトラクターで田を起こしました。やはり新車は違う!静か!力強い!燃費が良い!しかし田んぼは寒い・・・・(笑)。
先代よりもすこし大きいので、田への出入りがぎりぎりです。ちょっとなんとかしなければ。

東京でこんな感じ 田でこんな感じ

 

2005/02/03(曇り)
・茶香服予選会
昨日、最終の予選会がありました。結果はなんとか枠内にすべり込みました。よかった・・・。前回が悪かったので、ちょっと気合いを入れてのぞんだ最終予選でしたが、集中して飲んだ結果、そこそこ点が取れまして、めでたく予選通過となりました。そしてこれからが本番ですので、またがんばらねば。
・トラクター納車
昨日はかなり寒かったです。朝から雪が積もっていました。大安ということで、昨年末に発注しといたトラクターが昨日納車でした。うちのような小さい棚田ばかりのところでは余り大きいトラクターは田に入らないので、いちばん小型のやつです。面積は少なくても機械は一通り必要です。機械貧乏ですね(笑)。う〜ん、これ、いつ採算採れるんかいな・・・(泣)。でも新車なのでちょっとうれしかったりします。まあ田に関しては赤字覚悟ですからね〜。

雪景色です 燃える男の〜♪  あ、メーカーが違う?

さて、明日から東京へ行って来ます。がんばって宣伝販売してきます。

2005/02/01(晴れ時々雪)
・寒波到来
今日はまた寒いです。外はたまに吹雪いてます。「冬はやっぱりこのくらい寒くないとな」などと言いながら外へ出たのですが、すぐに家にもどってきました(笑)。風がきつい・・・鼻水が出てても気付かないほど寒い!!風邪ひくっちゅうねん。
・京都物産展
2月5・6日と、東京都の江東区産業会館で、京都府商工会主催の京都物産展があります。うちの工場の小売り部門「しらす茶房」も、例年参加しています。今年も行きますので、その準備をしています。やはり関東のお客さんは、あまり宇治茶になじみがないことが多いので、宣伝の一環です。今年はお茶に少し再火(再乾燥)をして関東仕様(?)にしてみたり、商品説明をカードにしてならべたりと少し工夫してみました。京都のお茶を飲んで「おいしい」といってもらえれば、それが一番うれしいことです。(もちろん買ってもらえるとなおうれしい) 
うちの売りは、「生産者直売」です。これは、「いつ」「どこで」「だれが」「どのように」つくったものなのか、すべて明確であるということです。それを自分で袋に入れて自分で売っているわけです。最近、産地表示や生産履歴の問題がクローズアップされていますが、生産者から直接買っていただくぶんにはその点が明確なので、そこがアピールポイントです。もちろん直売なので、品質に比して価格が安いと。そこですね。でも、あまり「安い・お買い得」というとかえって売れず、「高級・限定品」というと売れたりすることもあります(笑)。時と場合と相手をみて売り方を考えないとね。

2005/01/28(晴れ)
・茶香服
京都府茶審査技術競技会にむけて、和束町茶業青年団での予選が始まりました。競技会に選手として出場できる人数は決まっていますので、団員内で茶香服による予選を3回して選手を選ぶわけです。団員は、生産者として10年、20年と茶にこだわってきた人や、若くても熱心な人ばかりですので、そのなかに食い込んで予選を通過するのはなかなかに厳しいのです。昨年はぎりぎりで予選通過できましたが、今年はどうでしょうか。体調を整えて気合いを入れてのぞんだ予選2回目でしたが、自己最低点をとってしまい、はげしくヘコみました・・・・(泣)。気合いが空回りしてるようです。次で最後ですのでがんばらなければ・・。
・五感について
茶に携わるものにとって、茶を「みる」ことはとても重要なことですが、これには多種多様な「見方」があります。いずれにせよ、見て、触って、匂いで、飲んで、五感をすべて使って「みる」のです。とても鋭い感覚が必要なのですが、この五感というのは右脳の管轄で、使わなければ退化していき、逆に、意識して鍛えれば強化されていくそうです。もともとのセンスもあるそうですが、嗅覚などは訓練すれば何千という香を区別できるようになるそうです。その異なる香りを別々に記憶して、今度それを感じたときにその記憶と照合し、判断するという作業も訓練しだいで出来るようになるそうです。また、そういう経験則や記憶、イメージを増やしていったり、それをもとに情報を照合し判断するといった能力は、30歳代以後のほうが確実に伸びていくらしいです。(丸暗記が苦手になっていくかわりだそうですが)。 自分の感覚を鋭敏に保っておくというのはなにかにつけて有効だとおもいます。意識して見て触って匂いで味わって聴いて、感覚を鍛えたいと思います。   

2005/01/23(曇り
・施肥
寒い日が続きます。昨日、施肥を行いました。冬の間に畑のふちを石積みしたり杭を打って木を置いたりしておいたので歩きやすくなってます。ちょっとしたことですが安心して仕事ができます。
・山行き
今日は朝から区の山で、植林地の間伐作業をしてきました。区の生産森林組合の出夫です。一日中山の上で木を切ってました。疲れた・・・。

2005/01/19(曇り)
・寒いです
12月の暖かさが嘘のように寒い日が続いてます。雪がちらつく日も多いです。さて、例年の事ながら、1月、2月はいろいろな行事が詰まってます。JA関係、茶の団体関係の研修会や定例会、総会に親睦会に研修旅行に懇親会に競技会などなど・・・。毎晩何かしらあるので忙しいです。そんな用事の合間に仕事をしてるような感じでしょうか。いろいろな会場で、たくさんの人と会うわけですが、たとえば同じ茶の生産者でもほんとうに千差万別で、人によって考え方、仕事の仕方などが違います。もちろん共通項も多いのですが、それぞれが個人事業主なので、やはり自分なりに考えて、自分のポリシーを持って仕事をしてるんだなあと改めて思うわけです。話を聞いていて、なるほどと思うこともあれば、それはどうかなと思うこともあります。なんにせよ良くも悪くもいろいろと参考になりますね。僕自身は、こだわりと、柔軟性と両方ともバランスよく持っていたいと思ってます。

2005/01/04(曇り一時雨)
・あけましておめでとうございます
今年もどうぞよろしくお願いします。ということで、昨日ですが奈良に初詣に行って来ました。春日大社から奈良公園、東大寺で大仏さんまでお参りしてきました。いつも思うのですが、ああいうところへ行くと、自然の荘厳な感じと、人間の造ったものの美しさを感じます。手入れされた自然林とか山の一部になってる建築物とか、逆説的ですが、自然とか人工とか区別する意味がないような感じを受けます。長い年月をかけて自然が造り出した風景も、人間がその世代を繰り返しながら発展させ継承してきた技術や知恵も、何も対立するものではなく、調和とか共生とかとってつけたような言葉でもなくなんというか等価値というか全部が自然というか・・・・などということを、鹿に鹿せんべいをやりながら考えていたわけです(笑)。
そういえばお茶も長い歴史をもち、人々の間に無くてはならないものとして継承されてきたものです。そう思うと生産者として身が引き締まる思いがします。生活様式が変われども、伝統文化はそう簡単に無くならないと思います。お茶を飲んでほっとする、そのひとときの楽しみのあるかぎり、お茶も無くならないでしょう。茶業界を取りまく環境の変化は厳しいですが、今年もがんばっていきたいと思います。(年頭挨拶みたいになってしまいましたが・・)
・番茶について
そういえば、このページを見てくださってる奇特な方から、「番茶」って焙じ茶のことですか? というご質問を頂きましたのでお答えします。
ここら辺のお茶の摘採サイクルからいいますと、
一番茶 → 刈り直し → 二番茶 → 刈り直し → 秋番茶
となります。このうち、刈り直しと、秋番茶がいわゆる「番茶」とよばれます。つまり、上煎茶となる新芽を摘採したあとの刈り直し(遅れ芽や硬くなった葉)および、秋に十分大きく硬くした葉を摘採したものです。これを製茶したものを「番茶」といいます。これはこの段階では青いお茶です。柳とか青柳というものです。煎茶に比べて茶葉が大きく、不揃いで、うまみ、滋味は少ないですが、あっさりと適度な渋みとさわやかさがあります。このまま商品にもしますし、玄米茶などの原料にもなります。これを焙じたものが「焙じ茶」です。と、こういう分類なのですが、この辺では、番茶を柳の状態では余り飲まず、ほとんど焙じ茶にします。そのため焙じ茶=番茶という呼び方をします。そういうことなので、たまに混乱します。お客さんによっては番茶=青柳の人もいらっしゃいます(関東の方が多いです)ので、たまに「青いやつですか、茶色い方ですか?」といった会話になります(笑)。

 

 

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